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第32回水環境シンポジウム

2009/2/21(土) 第32回水環境シンポジウム
国際シンポジウム「雨水利用建築の規格化とその効果」@ 日本建築会館


  • 第32回水環境シンポジウム

    雨水小委員会では、天からの恵みの雨を貯留・浸透・活用・蒸散水を視点に雨水建築の推進のため、「雨水利用の規格化」に向けて会議を重ねてきた。草花の水まきや散水にとどまらず、生活の中に雨水利用を取り入れた建築を普及させるために「商品便覧の規格」「条例など制度の提案」など先を見越した考え方、 アカデミックスタンダードを作成する。


  • シンポジウムではドイツにおいて工業規格を定める専門機関による雨水普及、韓国ソウルでは雨水政策による雨水マネージメントを確立した報告があった。


    興味深い報告ではドイツの大学で雨水にレジオネラ菌を入れ、繁殖の様子を実験したもの。低温より高温の方が繁殖が盛んになると思うが雨水は有機物が少ないため、高温の方がさらに菌の減少が早まったという報告だった。

    20年間雨水を使っての洗濯に対して何の問題を起きていないという報告もあった。


  • 日本は市民が環境や防災などの視点で広がっているが、まだ大型タンクの普及までには至っていない。 実際、雨水を洗濯に使いたいと相談しても雨水システムを熟知して設置してくれる施工業者は少ない。

    規格化が進めば大きなビジネスチャンスであり、雨水システムの設置が多くなれば、流出抑制につながる。

  • 環境に対しての利点も多い。



    環境負荷を与える合成洗剤(PRTR法第1種化学物質指定成分)を雨水で洗濯すれば、使用量を半分に減らせる。(家庭からの排出量5千トン/年・平成18年度環境省調べ) 環境に負荷の少ない石けんも使用量が多いと言われるが雨水で洗濯すれば半分に減らせる。

  • 設置・採取方法によっては雨水はとてもきれいである。

    法律上、体に触れる水は大腸菌があってはいけないので雨水を使って洗濯などは認められていない。実際、お風呂の残り水を使って洗濯をする人や浄水器を使って塩素を抜いている人はいる。個人的責任においては何の問題はない。


    高度処理やオゾン処理によって多額な処理費用がかかる飲用の水道水をトイレや洗濯に使うのはもったいない。

  • 雨水の優位性を活かした建築、雨水を活用したい人が活用できるしくみや技術が望まれる。
  • 今後、アカデミックスタンダード(雨水建築規準)に向けて技術講習会や第3弾となる書籍 の出版も予定している。